EP.2 結集

 

 

2月17日 PM3:37 台場

ゲロル「遂に来たな・・・・・クウガ!」

クウガ「行くぞ!!」

ゲロルクウガはお互いのいる方向へと一直線に走った。

ゲロル「ハ!フ!ハ!!」

クウガ「ヌオリャ!!」

クウガは拳を、ゲロルは平手で相手を攻撃しあった。

刑事3「あ、あれが4号なのか!?」

刑事3はその戦闘を見ているだけで、立ち上がることさえできなかった。

ゲロル「ハ!」

クウガ「ぬわ!!」

クウガゲロルの叩きに当たりつつも、自分のパンチを確実にゲロルに与えていた。

クウガ「オリャ!」

ゲロル「ヌォォ」

クウガの懇親の一撃でゲロルをパンチで突き飛ばした。

そこでクウガはすかさず構えをとった。

(足を擦る音)「ジャキ」

右足を擦り、摩擦で熱のエネルギーを集中させた。

(走る音)「タン、ジャキ、タン、ジャキ、タン、ジャキ」

クウガは倒れて体勢を崩しているゲロルに向かって勢い良く走り込んで行った。

クウガ「ハ!」

(飛ぶ音)「シュンシュンシュン」

クウガは勢い良くジャンプすると同時に、一回転した。

そしてゲロル目掛けてキックの構えをした。

そう、マイティキックである。

クウガ「ヌオリャァァァァ!!!」

そのキックはゲロルに当たるかのように思われた。

ゲロル「フン!」

だか体勢を整えたゲロルは自慢の足でかなりの高さのジャンプをしてマイティキックを回避した。

クウガ「うわ!」

そればかりではなく、ジャンプをしてクウガの真上を飛び、その際にゲロルはキックまでしたのだ。

クウガ「くぅ、くそぉ」

クウガゲロルの攻撃で着地に失敗し、体勢を崩してしまった。

ゲロル「今はリントの雑魚と戦っていたからな、俺の分が悪い・・・・・・明日、また相手をしてやる。」

そう言うとまた高くジャンプをし、その場を去りつつあった。

クウガ「く、待て!!」

クウガは体勢を立て直し、その場に立った。

そしてまた変身のときと同じ構えをとった。

するとクウガのアークルの色が赤から青に変わった。

(アークルの待機音)「ファン、ファン、ファン、ファン」

辺りに水を連想させるアークルの待機音が鳴り響く。

クウガ「超変身!!」

(アークルの音)「ファン、ファン、・・・・・・・」

クウガ「・・・・!?」

アークルの音が掛け声と共に一瞬早くなったが、徐々に音が消えてしまい、アークルの色も青から赤に戻ってしまった。

クウガ「あ!、くそぉ・・・・。」

気がつくともうそこにはゲロルの姿は無く、代わりに倒れこむ刑事たちの姿があった。

 

2月17日 PM6:20 警視庁警視総監室

そこでは何人かの人物が集まっていた。

そこには堂々と立っている警視総監の姿があった。

警視総監「君達に集まってもらったのはほかでもない。以前の件同様に君達にはまた、未確認生命体の捜査、及び殺害に加担してもらいたい。」

そう言うと彼は奥の自分の席に座った。

警視総監「だがそのためには以前同様、また4号の力が必要不可欠になってくる。噂では君達はその4号と面識があるようではないか。」

そう言うと一人の刑事が喋りだした。

一条「はい。しかしまた彼を戦いに巻き込むのは賛成できません。」

喋りだしたのは五代の最も信頼の置ける存在の一条 薫であった。

副警視総監「何を言っておるのだね。今はそんなことを言っている場合じゃない。第一、4号は未確認と同じ人間ではない存在だろう?」

一条「違います!彼は・・・・・・。」

そう言い掛けた瞬間、また一人の刑事が喋りだした。

杉田「一条!落ち着け。」

杉田 守道、かつて一条たちと未確認に立ち向かった刑事の一人である。

警視総監「ともかく、どんな事情があろうと4号の協力は無くてはならない存在だ。一刻も早く4号とコンタクトをとって欲しい。」

副警視総監「先程入った情報によると、捜査一課が未確認生命体との交戦中、4号が現れたそうだ。」

一同は驚いた。

一条「五、4号がですか!?」

 

2月17日 PM7:36 警視庁内廊下

警視総監の部屋からでた一同は廊下を歩いていた。

杉田「一条、五代君の事は俺達だけの秘密なんだから喋るのはまずいぞ、色々と厄介な事になるからな。なんたってあの4号が人間だった、なんて。」

すると一条は

一条「あ、すみません。」

と軽く謝った。

杉田「しかしまたこのメンバーが揃うとはな。」

そういうと横にいた刑事が話し始めた。

桜井「そうですねぇ。あれから一度も会ってませんでしたからね。」

桜井 剛、彼もまた未確認と戦った刑事である。

笹山「一条さん、五代さんとはあれから会ったんですか?」

笹山 望見、婦人警官で当時は本部から通信をしてサポートを行っていた。

一条「いや、あれから五代は冒険に出かけてしまって、この8年間、一度も会っていないんですよ。まあ私も長野に帰ってから事件事件の毎日でしたからね。」

と一条はうつむきながら答えた。

一条(明日辺りにでも五代と会っておく必要がありそうだな)

そう一条が考えていると杉田が何かに気づき、喋りだした。

杉田「そういえば本部長さんがいないなぁ。」

笹山「どうしたんでしょうねぇ?」

 

2月17日 PM11:32 ???

朝同様、謎の生命体の集団が集まっていた。

トンボの様な生命体「遂にクウガが現れたな。」

クジラの様な生命体「ああ、後はゲロルが死ぬのを待つだけだな。」

すると後ろの方からまた別の生命体が歩いて来た。

チョウの様な生命体「待つのはいいですけど、次は誰が行くんですぅ~?」

マッタリした様な喋り方で、性別は女性のようだ。

タカの様な生命体「それなら俺が行く。」

と上から羽をバタつかせながら降りてきた。

性別は男性で、勇ましいようなオーラがある。

トンボの様な生命体「んじゃ、そういうことでゲロルの最後を待ちますか。」

と言うとトンボの様な生命体を始め、他の生命体も姿を消していった。

 

2月18日 AM10:39  喫茶ポレポレ

ポレポレの前に一台の車が止まった。

一条(8年前と変わったいないなぁ)

一条はポレポレを見て懐かしそうにしながらも中へと入って行った。

おやっさん「いらっしゃい!!・・・・おぉ!一条さん!!。」

おやっさん、喫茶ポレポレのマスターで本名は飾 玉三郎。

一条「お久しぶりです。あの五代はいますか?」

するとおやっさんは戸惑うように話した。

おやっさん「それが雄介の奴、昨日辺りから帰ってきてなくてね、心配してんですよ。冒険に行く様子でもなかったし・・・・。」

一条「そうですか。では五代が帰ってきたら連絡くれるように伝えておいてください。では。」

そう言うとポレポレを出て行った。

おやっさん「あ、ちょっと・・・・・・。もうちょっとゆっくりしていけばいいのに。」

 

2月18日AM11:00 某道路

一条は車を走らせながら考えていた。

一条(五代は一体どこへ・・・・・・)

そう思っていると連絡が入った。

(連絡音)「ピー ピー ピー」

一条「こちら一条」

笹山「一条さん、笹山です。科捜研が特殊弾を開発したので警視庁に戻ってきてください。」

一条「了解。」

一条(他を探すのは後にしよう)

一条は警視庁へ向かった。

 

2月18日 AM11:36 警視庁内

一条「遅れて申し訳ない。」

そこには杉田たちがいた。

杉田「いや、まだ科捜研の特殊弾も届いていないから大丈夫だ。そろそろ来るはずだ。」

そう話していると科捜研の研究員達がアタッシュケースを持ちながらこちらに向かってきた。

杉田「ほらな。」

研究員1「お待たせしました。」

一条「ご苦労様です。」

研究員1「この特殊弾は神経を麻痺する効果があり、弾丸の硬さも強化しています。」

そう説明すると一条が問いかけた。

一条「そういえば榎田さんはお元気ですか?」

一条が問いかけると研究員が答えた。

研究員1「榎田さん?どなたですか?」

一条は戸惑いながらもこう言った。

一条「ほら、未確認のときに科捜研の責任者をしてた。」

研究員は思い出したかの用に答えた。

研究員1「あぁ、あの方ですか。あの方ならお辞めになられましたよ。」

一条たちは驚いた様子だった。

一条「あ、そうなんですか。」

研究員2「それでは確かに特殊弾、お渡ししました。」

研究員3「失礼します。」

と言うと研究員たちは帰っていった。

杉田「驚いたな。榎田の奴、辞めてるなんて俺も知らなかったぞ。」

一条「私も驚きました。あの榎田さんが辞めているなんて。」

杉田「それよりも五代君には会えたのか?」

一条「いえ、会うことはできませんでした。」

杉田「そうかぁ。」

すると笹山が慌てた様子でこちらへ向かってきた。

笹山「大変です、例の未確認が練馬区の豊島園内で一般市民を襲っているとの連絡がありました。」

一条「すぐに現場に行きましょう。」

杉田「あぁ。五代君にも会えるかもしれないしな。」

笹山「すでに練馬区の警官達が交戦している模様です。」

杉田「よし、行くぞ一条!桜井!」

一条・桜井「はい!」

 

2月18日 AM11:50 練馬区豊島園

警官A「逃げてください、うわ!」

誘導していた警官Aをゲロルは襲った。

ゲロル「俺の邪魔をする奴は皆殺しだ!!」

次々と一般人、警官を襲っていく。

一般人A「キャー」

(バイク音)「ブーン ブーン」

そこへオフロードバイクに乗った謎の男性が現れた。

そしてそのバイクを走らせてゲロルに突進した。

ゲロル「うわ!」

ゲロルは勢い良く後方へ飛んだ。

(バイク音)「キキィーキ」

バイクを止めた男性はヘルメットを取った。

そう、その正体は五代であった。

五代「今度こそ!!」

そう言うと変身の構えをした。

(アークルが出る音)「シュイーン!」

(アークルの待機音)「シュイン、シュイン、シュイン、シュイン」

五代「変身!!」

(アークルの音)「シュン、シュン、シュン、シュン、シャイーーン!」

五代はクウガ(マイティフォーム)に変身した。

その頃、一条たちも豊島園内に到着した。

一条「杉田さんたちは一般市民の非難をお願いします。」

杉田・桜井「了解!」

すると一条はゲロルと戦闘しているクウガを見つけた。

一条「ハ、五代!!」

クウガはそれに気づかずに戦闘を続けている。

クウガ「うお!えい!やあ!」

ゲロルクウガの攻撃が決まっていく。

(跳ぶ音)「シュイーン」

ゲロルは距離をとるために後方へ跳んだ。

そしてその勢いで壁を蹴り、クウガ目掛けて蹴りを食らわした。

クウガ「うわ!」

クウガは倒れた。

クウガ「あのジャンプを何とかしないと、青に変身できない今の俺じゃあ・・・・・・・」

(銃声)「バァーン!」

ると一つの銃声の音が鳴り響いた。

ゲロル「ウ!」

弾丸がゲロルの左足に命中した。

クウガ「あれは・・・・一条さん!!」

そこには遠くにスナイパーライフルで構えている一条の姿があった。

一条「これは神経を麻痺する特殊弾だ!今なら奴は動けない!」

と一条は大声で叫んだ。

クウガ「よし!」

クウガは構えた。

(足を擦る音)「ジャキ」

右足を擦り、摩擦で熱のエネルギーを集中させた。

(走る音)「タン、ジャキ、タン、ジャキ、タン、ジャキ」

クウガは左足を抱えているゲロルに向かって勢い良く走り込んで行った。

クウガ「ハ!」

(飛ぶ音)「シュンシュンシュン」

クウガは勢い良くジャンプすると同時に、一回転した。

クウガ「ヌオリャァァァ!!」

そして空中でキックの構えをしてマイティキックを放った!!

ゲロル「俺をなめるなぁぁ!!」

ゲロルは弾丸が当たっていない右足だけでジャンプをし、同じように空中でキックの体勢になった。

両者が同じように空中キックを炸裂させたのだ。

(マイティキックがあたる音)「ドォン!」

ゲロル「ヌワァァァ」

そしてクウガマイティキックゲロルの胸に当たった。

ゲロルは真っ逆さまに落ち、クウガは着地した。

ゲロル「グ、クウガァァァァァァ!!!」

(爆発音)「ドガーーーーーーン」

ゲロルの悲鳴と共に大きな爆発が起こった。

すると向こう側から一条が走ってくるのが見えた。

一条は変身を解いた五代の所まで来た。

そして無言のまま8年前のようにお互い、サムズアップをするのであった。

 

......EP.3 傷跡に続く